私は、岸田総理は決断力の面で評価が低かったのですが、安倍総理の暗殺後、国葬にする判断と、電力不足を補うための原子力発電の再稼働の素早い決断には驚きました。いきなり頼もしくなった印象です。支持率も急上昇しました。 批判を受けないことばかり考えると、何もしないことが一番いいのです。公務員の仕事も同じです。前例主義で、新しいことをせず、周りが動き出すか、何番目か後に発言するとか決定すればよいということになります。 岸田総理の印象は、周りを見て二番目か三番目に発言するという印象でした。背中を誰かに押されて決定するから、安倍元総理とは全く違うタイプです。 安倍元総理は、世界をリードした日本では珍しい政治家でした。例えば、クワッドの設立です。インド、オーストラリア、アメリカ、日本の組み合わせのグループを作りました。自由で開かれたインド洋太平洋を維持するという目的ですが、中国の南シナ海進出に対抗することは明白です。 「台湾の有事は日本の有事」という発言も、中国を刺激しましたが、有事にならないための圧力としては有効だと思います。中東からの石油の輸入は日本のエネルギー政策の生命線ですから、台湾海峡の封鎖は日本の有事です。これまでそこまで発言できる日本の総理はいませんでした。 岸田総理の最近の動きはこれまでの印象を変える判断です。この調子でお願いしたいものです。 |
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