今日の宇部日報『無辺』を読んで驚きました。山陽小野田市が議会改革度調査ランキングが上位だったということに驚いたわけではありません。その調査については知っていました。 しかし、書かれている宇部市の内容がこの6月議会から始まったインターネット中継のことだけだったので、「山陽小野田市が動なら宇部市が静」という表現は取材に基づいていないのではないかと驚きました。宇部市はまさに動いています。動きつつあるというのが正解でしょう。
「無辺」に書かれている「議員同士が議論する場を設ける」ですが、もちろん宇部市でもやっています。去年の3月議会の予算委員会で偶然起きたのですが、それ以降委員会で賛成か反対の「討論」だけでなく、議員同士の「討議」を取り入れています。もちろんこれにより、執行部がびっくりするほど委員会が活性化しました。 本会議場ではまだ討議は起きていません。議員の質問の相手が執行部であるため、これまで議員への討議はありません。(電話調査では山陽小野田市も同じだそうです。)
早稲田大学のマニフェスト研究所と日本経済新聞社の議会改革度調査ランキングがすべて正しい改革かどうかわかりませんが、少なくとも昨年から今年にかけて宇部市の議会は驚くほど進化したと思います。このように書くと、もっとやれと言われるかもしれません。
「議会基本条例」についても新聞には書かれています。この議会基本条例については、全国でも賛否が分かれます。つまり、現在の議会運営規則で定めているものを超えずに当たり前のことを条例化するだけで満足している議会が多いということです。現在の規則の改正だけでは不十分で、なぜ条例化しなければ困るのかを議論することなく、議会基本条例を定めるだけではパフォーマンスです。
市長に議会を招集する権限があります。(平成18年に一部改正) ある南九州の市では、議会を開催することなく、市長が独裁的に「専決処分」を乱発する事態になったことがあります。地方自治法ではそういうことを想定していませんでした。そういう場合、通年議会とする方法もあり、条例化することも対策の一つです。これも地方議会改革の一つです。 宇部市ではそういう必要性が今のところありません。議会が求めればいつでも本会議も委員会も開催できています。議会基本条例の中味が大事で、条例制定がすなわち「議会改革」ではありません。
議会報告会については、市長が積極的に市政報告会を開催されていますから重複は避けて、条例制定しないでできる改革を先にやることになっています。そこで議会の透明度を高めるために議会はまず『議会だより』を充実することにしました。
議員も(市長も執行部も同じ)どっちを向いて政治をしているかが問われ、メディアや自分の選挙を向いて政治をしているのではありません。市民の方を向くために市民に公開されていることが、議会改革の一部である「議会の透明化」については当然のことであるし、質問の中味についても重要です。先日の「無辺」に書いてあった通り、「総論賛成各論反対」では改革は進められないということです。 今回の議会だよりのトピックスは「宇部市の議会改革」の予定ですが、これで終わったとは思っていません。私の基本は「今できることは今やる」です。ただし、「階段は一段ずつ上がる」がモットーです。無理をすれば転びますから、これが一番速くて確実です。 |
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