午後から葬儀が二つあり、そのあと宇部テクノパークに進出した「セイシン企業」の宇部寿工場開所式に出席しました。 夜は、宇部かたばみライオンズクラブの記念事業の会議でした。
中国電力からのメーター検針の紙がポストに入っていました。その紙に広告のようなことが書いてあり、「中国電力ではメガソーラー発電所を宇部市に建設します」とありました。その出力規模が3000kwでわずか約900世帯分だそうで、宇部市が宇部テクノパークに取得するメガソーラー用地と同じ規模です。土地代別で1000kwあたり約3億円の設置費用(1世帯あたりだと100万円)がかかるそうで、台風や地震などの自然災害が多い日本ではソーラーパネルの耐用年数が長いはずもなく、相当のコストが電気代に上乗せされます。ソーラー発電コストは原子力の10倍、風力発電コストは7倍と言われています。 ソーラー発電は、もちろん太陽が出ている昼間が発電条件で、風力発電は風があるときに発電できます。再生可能エネルギーでの発電量はまだ日本全体の発電量の1割だそうで、原子力発電をいきなり全部止めたら、電力不足と電気料金の値上げは必至でしょう。 中国電力では、島根原発3号機が完成したばかりです。それも稼働していません。その建設コストはどうなるのでしょうか。このままでは製造業が国内では成り立たなくなると心配されてます。まだ1割にも満たないメガソーラーに切り替えるなどと、非現実的なことを言っていると、この政権ではこの国は危機的な状況になります。
日本のような資源の乏しい国は、エネルギー政策においては多様性を確保し、(原発を含めて)一つのエネルギーに頼ることなく産業を成り立たせておくことが、世界の中で生き残る道ではないでしょうか。すべての原発を止めるということは、世界最先端の原発技術からの撤退も意味します。
メガソーラー発電という言葉は、「安心安全」で環境に優しくまことに耳に心地よいのですが、一世帯あたり百万円という建設コストや発電コストを安全と同時に考えると皆さんはどちらを選択されるでしょうか。日本から企業が逃げていく方法でしょうか。
写真は、北九州市立八幡区図書館(村野藤吾設計)です。ヨーロッパの建築を思わせます。 |
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